→→ Octet 1



「―――――また泣いてるの?」



 自分の嗚咽だけが響く世界に響いた、自分以外の声。
 ……ふと、頭を掠めた懐かしさ。無意識に、動きが止まっていた。

 顔を覆っていた濡れた手のひらを除けて、ゆっくり顔を上げると。
 そこに、あの日とまったく変わらない、綺麗な笑顔があった。





「…………あ……」


 涙に濡れて滲む視界に映るのは、小川。濡れるのを気にせずに入れば、すぐに渡れそうな小さな川だった。その川辺にしゃがみ込んでいた真琴六香は、その対岸にある、1つの人影を見て動けなくなった。
 自分と同じように川辺にしゃがみ込み、こちらを見つめている、菫色の髪の青年。


「や、久しぶり。2年前、会ったよね?」


 その青年は、片手で頬杖をついて、もう片方の手でひらひらと手を振った。とても綺麗な、その笑顔。
 ――忘れるはずもない。2年前、二人の兄達のことで思い悩んで、一晩、家を飛び出した。その晩、一緒にいてくれた不思議な青年だった。
 あれから2年。自分は、13歳から15歳になったというのに、青年には目立った変化がない。当時は17、8歳くらいに見えたが、今もまだ、そのくらいの年に見える。一体、何歳なのだろう。

 微笑むように細められた、金の瞳。金眼者バルシーラなんだと、今気付いた。


「で、今度は何で泣いてるの?また家族のお二人さんが、喧嘩してるの?」
「……っ……」


 そんな優しい声を当然のようにかけられて、一度、止まっていた涙が、再び溢れ始めた。うつむいて顔を覆い、六香は途切れ途切れ、掠れた声で言う。


「……アタシの、せいで……アタシのせいでっ……みんな……みんな、バラバラになって……っ」
「……うん、そっか」
「アタシのせいで……アタシのせいで、見つかったのにっ……!みんな、みんな……アタシだけ、逃がして……!アタシのせいなのにっ……!」


 自分がバルディアのスパイだったから追われたとか、肝心な説明もない、ただ溢れ出る言葉を紡いだだけの文字の羅列だった。
 わからなかった。自分のせいで見つかったのに、兄達と親友は責めるような言葉は何も言わず、ただ自分を逃がした。原因であるはずの自分を。

 自分だけが、助かった。
 きっと生きているとは信じているけれど、皆が戦っているだろう今、自分だけが、ただココにいる。

 今から戻る?
 そんなことできるわけがない。逃げろと、兄達からも親友からも言われた。大体、自分には武器がないし、彼らの邪魔になるだけだ。それに、戻って認めたくない現実を突きつけられたらと思うと、怖くて戻れなかった。


 ……なんて弱いんだろう、アタシ。


 2年間、スパイの彼らの一員のように過ごしていたが、結局、兄達や親友がいなければ、自分では何もできないのだ。
 気付かなかっただけで、いつもいつも、三人に守られていたのだ。
 母国バルディアから出国する時だって、自分を一人ぼっちにしないように、兄達が守ってくれた。
 シーヴァの街に出かける時だって、尾行されたりしないように、親友が守ってくれた。

 しかし今、頼ってきた三人はいない。
 支えを急になくして、自分でバランスをとることもなく倒れ込んでしまったものは、すぐには起き上がれない。
 三人という支えをいきなり失い、自分でバランスも保てずに崩れ落ちた自分が、どれだけ三人に依存していたのか、痛いほどにわかった。

 わからない。


「アタシ……どーすればいいのっ……!!」


 どうすればいいのか、わからない。
 こんな時、兄達がいたら。親友がいたら。
 無意識にそう考えて、それからすぐ、自分の依存性が嫌になる。

 自分で考えて、自分で行動したことって、あったっけ?
 自分のことを、自分でしっかりできたことって、あったっけ?

 ……きっと、ないんだ。
 だから、一人ぼっちになったら、どうしていいかわからない。


「……そっか」


 正面の対岸から、今まで話を黙って聞いていた青年が、わかったようにそう言ったのが聞こえた。
 濡れた顔を両手で覆っているから彼の顔は見えないが、なんとなく、あの綺麗な笑顔で静かに微笑んでいるような気がした。



「じゃあ、君は、どーしたいの?」

「……………………え?」



 聞こえてきた言葉を、ゆっくり反芻して。六香は思わずゆっくり手をどけて、ポカンとした顔で青年を見返した。――彼は、やはり微笑んでいた。
 どうすればいいのかわからない者に、どうしたいか聞いてきた青年は、ゆっくり言う。


「何したらいいか、どーすればいいかわかんなかったら、自分がどーしたいか、考えればいーっしょ?」
「……考える……?」
「回りの環境とか正しい答えとか世間体とか、みんなそんなのに振り回されて考える暇がないんだろーけど……考えることが一番大事じゃない?自分の本当の気持ちとか、嫌いな自分のこととか、自分はどーしたらいいかとか、たくさんたくさん考えて、自分なりの答えを見つけるんだ」


 ――まるで、こちらの心を見透かしたかのような言葉。2年前と言い、今と言い、彼の言葉は、本当に心地良いほどに心の奥底に染み込んでいく。


「俺は、自分で考え出した答えが一番正しいと思ってるよ。誰に何と言われても、それが自分に正しいって思ってる。まぁ要するに、自分の頭で、自分の好きなように生きなよってこと。とにかく、たくさん考えてみなよ」
「………………」


 ……深く物事を考えたことのない自分に、考えることなんてできるのか?
 そう思って、視線を自分から川の水面に落とした六香の、何処か自信なさげな顔を見て、青年が背中を押した。


「ダイジョブだって、誰だってやろーと思えばできるから。投げ出さないことが大事。ちなみに俺は、考えてる時、あー、自分って今、確かな個人としているんだなーって、そう思うんだ。だから考えるの、好きだよ。ってか、オススメ」


 兄達と親友と、また一緒に過ごしたいと思っている、自分。
 家族だから、大事だからという思いのほかに、その思いには、兄達と親友に頼りすぎていた嫌な自分がついて回る。
 考えなしの自分が、ついて回る。


  『じゃあ、君は、どーしたいの?』


 アタシは……どーしたいの?
 ねぇ、アタシ。

 ――アンタは……どーしたい?


「そんじゃ、俺、行くから。また、どっかで会えたらいーね」


 しゃがみ込んだまま考え込み始めた六香の様子を見て、青年はすっくと立ち上がって言った。それから、ひらひら手を振りながら背を向けて去っていく。離れていく。
 遠ざかっていく足音を聞きながら。……六香は、小さく口を開いた。


「………………アタシ……別れたい……」


 ぽつりと、小さく言う。思った以上に、ずっとずっと小さい声だった。
 こんなんじゃ聞こえない。ずっと奥にいる、本当の「アタシ」に。
 言い聞かせるように――!


「甘えん坊なアタシと、別れたいっ……!!」


 別れたい。アタシは、そうしたい。
 自分の背中を押すように、そう言うと。六香はばっと立ち上がって、濡れた頬をぐっと拭い、遠くなっていく青年の背中に向けて叫んだ。


「ねぇ!待って!!」
「んんー?」


 呼び止められた青年が、不思議そうに振り返る。ざっと彼の風貌を見る限り、彼は恐らく根無し草の旅人だ。
 それなら――!


「アンタ、強い?!」
「へ?? ……うーん……まぁ、弱くはないかな?」


 突然の問いに、青年は頭を掻きながら、困ったように言った。確かに、強いと聞かれて、自信を持って強いと言える者はほとんどいないだろう。強い者ほど謙虚なものだ。
 だが、それは今はどうでもいい。直感的に自分が感じたことを、六香は口にした。


「じゃあ、アタシ、アンタについていくわ!」
「……えええ??」
「アタシ、一応、銃扱えるけど、まだまだ未熟だから……強くなりたい!強くなって、自分の身は自分で守れるようになりたい!誰かに守られなくても大丈夫なように、なりたいっ……!!」


 守られる側じゃない。例え守る側には回れなくても、せめて守られる側から抜け出したい。自分で自分の身は守れるようになりたい。
 悲痛な、心からの叫び。ただ通りすがった自分に縋ろうとして言い出したのではないとわかると、足を止めていた青年は、少し困ったように微笑んだ。


「あー……うん、そっか。そりゃいーね。俺についてきて、強くなれるって保証はないけど。ちょっとは役に立てる……かも?ってことで、来る?」
「もちろん!」


 当然のように返答するなり、六香は一歩、踏み出した。ぱしゃん、と小川の水が跳ねる。小川の中を歩いて渡ると、岸から少し離れたところにいる青年の傍に近付いた。


「アタシ、真琴六香。アンタは?」
「俺?二ノ瀬夕鷹。六香ね。よし、覚えた。そんじゃ六香、行こっか」


 うんうんと頷いて言うなり、青年――二ノ瀬夕鷹は、くるりと背を向けた。その後に続きかけ、六香はふと足を止めて、後ろを振り返った。
 小川の向こうに見える、シーヴァの街。ココからは見えないが、さらにその向こうにあった、自分達の家。
 双子の兄達。唯一の親友。
 その三人を思い浮かべて、六香は微笑んだ。


「―――アタシ、絶対強くなるから」


 今度会う時は、今よりも、心も体も強い人間になっていたい。

 昔の自分に別れを告げるように。六香は前を向き、駆け出した。





  ♪ * ♭ * ♪ * ♭ * ♪ * ♭ * ♪ * ♭ * ♪ * ♭ * ♪ * ♭ * ♪





「……夕鷹。何か言いたいことは?」
「あー……えーと…………まぁ……ね?」


 目の前の人物の発する声に、少しだけ怒りが混じっていることを感じ取った夕鷹は、頭を掻きながら苦笑いしてごまかした。
 ふぅ、と小さな嘆息。


「……事情は聞いたから、もういいけど。けど夕鷹は、ボクらが旅をしてる理由、わかってるのかな」
「わかってるって。けど、自分で決めて行動しろって言ったの俺だしさぁ。六香がせっかく自分で決めて俺についてくるって言い出したのに、それ断っちゃったら、責任感じるじゃん?めんどくさいけどさぁ〜」


 座ってテーブルに頬杖をつく夕鷹の前に立っているのは、長身の彼と比べると、ずっと小柄な人影だ。
 何処となく眠そうな雰囲気をまとう、萌黄色の髪をした少年。その頭の左右に伸びる長い耳は、セルシラグ聖国に住まう種族・エルフ族の特徴だ。これにさらに「浅黒い肌」という特徴が増えると、魔族に識別される。

 夕鷹と一緒に行くことにした六香は、「連れがいる」と言う夕鷹について、その連れと待ち合わせをしたという場所へ行った。そこは、シーヴァ郊外の小さな村だった。
 シーヴァの街は、まだ目と鼻の先だ。もしかしたら、すでにフェルベス兵が張り込んでいるのではと思ったが、幸い、村には軍人の姿はなかった。
 ――シーヴァに残って、自分を逃がしてくれた親友は無事だろうか。……いや、彼女は自分よりずっと優秀だ。きっと無事だ。
 そんなことを思いながら、その村の奥にあった小さなレストランのテーブルについていたら、この少年が二人の前に現れた。それから彼は、六香を見るなり夕鷹に事情説明を求め、それを聞き終えると、まずそう言った――そして今に至る。

 その少年の暗茶色ダークブラウンの瞳が、座っている夕鷹の向かいの六香に向けられる。相手は年下なのに、なぜだかその静謐な瞳に、六香は妙に緊張した。自分が見る限り、笑顔が絶えない夕鷹とは反対に、まったく表情が変化しない少年だと感じた。


「……六香さん……でしたか」
「そ、そうよ」
「……夕鷹が何と言ったのか知りませんが、ボクの意見としては、貴方にはついてきてほしくありません。ボクも夕鷹も、いろいろと事情があるので。……実際、貴方はすでに、不自然なところを感じていると思います。ボクらと一緒にいれば、貴方はもっと、不自然な点を知ることになるでしょう」
「それは……そうね」


 静かな声で言う、この少年の言う通りだった。確かに、夕鷹と会った時から、不思議な違和感が付きまとっている。今もだ。
 ――例えば、夕鷹の変わらぬ容姿。彼の年齢。普通はセルシラグを出ないエルフの少年。この大人びた受け答え。
 会って数十分ほどしか経っていないが、その間に、こんなにもおかしな点を感じたのだ。どう考えたって普通じゃない。


「……不気味でしょう。貴方が感じたことは、通常の反応です」


 と、少年は、目を伏せて自分を嘲るようにそう言った。
 奥へ奥へと進んでも、先が見えぬ暗い洞窟のような、そんな感覚。正体がまったく見えず、何処までも謎を着込んだ存在。

 一方、少年の自虐的なセリフを聞いて、六香はやけにストンと納得していた。
 なるほど、不気味か。言われてみれば、確かにおかしな二人だし、不気味と言われれば不気味だ。
 しかし――

 六香はぴっと人差し指を立てて、言った。


「変なトコロ感じたのは確かだけど、でも、1つだけ訂正させてもらうわ」
「……?」
「アタシ、別にアンタ達のコト、不気味なんて思ってないわよ?」


 六香のあっけらかんとした一言に、ほとんど変化していなかった少年の表情が、少しだけ驚いたように変わった。


「だから、気にしないでよ。アンタが何と言っても、アタシは絶対、アンタ達についていくって決めたから」


 強い意志を持った赤い瞳が、少年を見据えて言う。愚直なほどにまっすぐな意志。その眩しい輝きは、少年に少しだけ憧憬を覚えさせた。


「……普通は、不気味だと感じると思います。なのに……貴方は……少しだけ、普通からズレているような気がします」
「アンタがそれを言う?」
「……それもそうですね」


 その信じられないというふうな口調が紡いだ言葉に、六香は小さく噴き出した。少年も言われて気が付いたらしく、小さく頷いた。

 と、そこまで二人の会話を黙って聞いていた夕鷹が、うーんと伸びをしながら口を挟んだ。


「ま、こー言ってるし、別にいーんじゃない?仲間が増えるしさ」
「……でも、時間が経てば」
「だーいじょぶだって。そん時は夜逃げするし」
「アンタ、どっちの味方よ!?」


 自分がついていくことを容認してくれたと思っていた夕鷹のその一言に、六香は思わず突っ込んでいた。結構本気で言ったと思われる夕鷹は、「冗談だって〜」と笑って受け流す。

 ココまでの話をまとめると、どうやらこの二人は、いろいろと事情があって一緒にいる間柄らしい。だからできれば、第三者――自分を連れて行きたくない。人には言えない事情なのだろう。となると、自分もできるだけ気を遣いたくなるが、どうしてもこの二人について行きたかったから、引き下がらなかった。
 自分は、夕鷹に二度も助けられた。それの恩返しをできる限りしたいというのもある。しかし何よりも、彼自身に興味があった。不自然な点も含めて。

 ついて行きたい六香。
 ついて来させたくない少年。
 この間をとるには、どうすればいいのか。

 それについて考えていたのは、少年も同じだったらしい。アゴに手を当てていた彼は、その手をすっと下ろして口を開いた。


「……なら、こういうことにしましょう。数年後、もしかしたらボクらは、ある日突然、貴方の前から忽然と姿を消すかもしれません。いえ、消すでしょう。……それでも、良いのなら」
「……いいわ。それまでには、絶対に強くなってみせる」


 それは、両者の利益がしっかり合致した条件だった。その提示された条件を、六香は頷いて承諾した。その時が来たら自分は一人になるかもしれないが、それは数年後の話だし、まだ少し時間はある。
 それに、今はその事情とやらを教えてくれなくても、そのうち時間が経てば話してくれるような気がした。そして、それを共有できれば、その話は無しになるかもしれないとも。

 ――すっと、少年が小さなその右手を差し出した。


「……依居梨音です。夕鷹は無用心に名乗ったようですが、赤の他人に気安く名乗るのは危険です。貴方もバルディアの元スパイだそうですから、気を付けて下さい」
「あぁ、だから今になってよーやく名乗ったわけね。フルネームの最初と最後をとって、『イオン』って呼んでいい?」
「……構いませんが、どうしてですか?」
「『梨音』より響きが可愛いから。よろしくね、イオン」
「……こちらこそ」


 六香がイスから立ち上がり、差し出されていたその手と握手を交わして言うと、少年――依居梨音は、小さく頭を下げて答えた。
 手を下ろすと、梨音は夕鷹と六香を見て、さらっと言った。


「……早速ですが、六香さんには夕鷹と戦ってもらいます」
「「へ?!」」


 名前を挙げられた二人の声が、綺麗に重なハモった。立ったまま目を瞬く六香と、座って金の瞳を見開いている夕鷹とを見て、梨音が六香に向けて言葉を続ける。


「……今夜、とある貴族の屋敷に忍び込む予定だったんです。その前に、急遽六香さんがメンバーに加わったので、六香さんにも働いてもらおうと思って。……六香さんは猟犬ザイルハイドではありませんが、ボクらについてくる以上、手伝ってもらいます」
「え?貴族の屋敷?忍び込む?猟犬ザイルハイド??」


 梨音が何を言っているのかわからない。六香が首を傾げて、とりあえず聞き取れた単語を繰り返す。夕鷹はその反応を訝しがってからすぐ、納得したようにポンと手を打った。


「あ〜、そっか。猟犬ザイルハイドって、フェルベスとイースルシアにしかないんだっけ?バルディア出身の六香は知らないか〜」
「……いろいろと説明が必要みたい。とりあえず、六香さんの力量を計算に入れて計画立てたいから、夕鷹、よろしく」
「えーめんどくさー……つーか今から疲れてたらダメっしょ〜?」
「……夕鷹?」
「わかってるって、やるよ〜……はぁ……昼寝しよーと思ってたのに」


 冷ややかなオーラを放つ梨音にそう答え、溜息を吐きながら、夕鷹は仕方なさそうにイスから立ち上がった。街中で組み手をするわけには当然いかないから、郊外に移動するためだ。
 せっかくのお昼寝タイムを組み手タイムにされてしまった夕鷹に倣い、六香も席から立って。そこでようやく、重大な事実を思い出した。


「あ……ちょ、待って!」
「んんー?」
「あの……アタシ、銃ないと戦えない……んだけど……」


 何もない両手を見せて言う六香の声が、語尾になるに連れてどんどん小さくなっていく。彼女の言わんとしていることを察し、二人は沈黙した。その沈黙の返答で、自分が要求していることが厳しいことなのだと六香も悟った。
 やがて、梨音がゆっくり夕鷹を振り向いて問うた。


「…………夕鷹、お金の余裕、あったっけ……」
「あっはは〜……まぁ、銃買うくらいならなんとかなるんじゃない?何か換金すれば」
「……ほ、ホントにごめん……」


 頭の後ろに手を当てて苦笑いをする夕鷹と、ほんの少しだけ困った顔をした梨音に、六香は心の底から謝った。






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